Boulies Master Rex レビュー｜想像を上回るコストパフォーマンスでマジでおすすめかも

在宅ワークやデスクワークが当たり前になった今、チェア選びはもはや健康投資と言っても過言ではありません。「腰を壊して長時間椅子に座れなくなった」「ゲームプレイ中の違和感が拭えない」「体の疲れでデスクワークに集中できない」といったトラブルを防ぐためにも、自分の身体に合ったチェア選びが重要です。

今回レビューするのは、英国発の高機能＆高コスパな注目モデル「Boulies Master Rex（ブーリス マスター レックス）」。

ゲーミングチェアの機能性と、エグゼクティブチェアの高級感をいいとこ取りしたというこの製品。実際に1ヶ月ほど使い込んで分かった魅力と、あえて伝えたい不満点まで正直にレビューします。

本記事はメーカー様より商品をご提供頂き執筆しています。

Boulies Master Rexとは？

Boulies Master Rexとは、Boulies社が提供する、ゲーム・仕事・リラックスのすべてを1台で実現する
プレミアムチェアです。合成皮革のUltraflexPUモデルと、程よい通気性のW/Rファブリックモデルの2つがあります。

Bouliesとはどこの国のブランド？

Boulies（ブーリス）は、イギリス発祥のゲーミングチェア・オフィスチェアブランドです。製造は中国で、英国生まれのブランド×中国製造の融合により運用されているゲーミングチェアブランドと言えるでしょう。

Boulies Master Rexの基本スペック

製品名	Boulies Master Rex（ブーリス マスター レックス）
価格	¥37,645（割引価格）
推奨身長	155〜180cm
推奨体重	110kgまで（最大耐荷重180kg）
本体重量	25kg
カラー展開	Black / Brown（Ultraflex PU/合皮レザー） Charcoal Grey / Ash Grey / Como（W/Rファブリック）
その他機能	SGS認証 Class 4ガスシリンダー／高強度アルミ合金フレーム／PU製静音キャスター
保証期間	24ヶ月

Boulies Master Rexの推奨身長は155cmからと幅広いため、小柄な方から大柄な男性までカバーできる設計です。最大耐荷重180kgという頑丈さも、長く使ううえでの安心材料になります。

また、衝撃吸収性と耐摩耗性に優れたPU（ポリウレタン）製キャスターを採用。フローリングやカーペットを傷つけにくく、移動時も静か。実際、深夜の作業中でも移動音が気になりませんでした。座面にはモールドウレタンクッションを採用し、長時間座っていてもへたりにくいのが魅力です。

Boulies Master Rexは定価6万円台ですが、現在は割引3万円台という価格で、ゲーミングチェアとしては一般的なコストに近く、高機能オフィスチェアとしては安価～中くらいの価格設定といったところ。エルゴヒューマンやオカムラのような10万～20万円超えモデルと比べると手を出しやすく、それでいて機能は充実している印象を持ちます。

組み立ては一人で約40分ほど掛かった

今回、「Boulies Master Rex」のレビューでは、「ファブリック張り地」の「チャコールグレー」をご提供いただきました。組み立てに必要なL型レンチやネジは1つのパッケージに収まっていて、直感的に使うのがわかりやすい印象でした。

組み立ては比較的スムーズで、座面下の大きなネジなど、一部を除いてすでに設置されているので、「何をどこに置くのか」が分かればとても簡単に組み立てられます。ただし、全体を通して45分ほど掛かりました。

敷いてあげれば、「座面下にアームレストを取り付けるとき」「座面とガスシリンダー部を結合させるとき」が一番苦労しました。

なお、ご覧の通りアームレストの取り付け部には幅があります。体格の良い方はアームレストが外側に出るように設置すると、窮屈感を感じにくいのでおすすめです。一方で、平均的な体格の人は中間あたり、小柄な人は内側にコンパクトに収めるといいかもしれません。

この設置部分をミスると、「思ったより窮屈」「肘を置く場所が外側にあって使いづらい」といった状態になってしまう＆直すのにちょっと手間が掛かるのでご注意ください。

なお、気が付くと手が若干機械油で汚れているシーンがあったので、気づかずにファブリックを触ると汚してしまうおそれも！

Boulies Master Rexの使用感レビュー

張り地の質感が心地よい

Boulies Master Rexは、特殊加工の撥水ファブリック（Water Repellent）で、通気性に優れオールシーズン対応しているのが魅力です。

全体的に肌触りもよく、夏場でも接地面が心地よいので違和感なく使用できそうで期待感も高まります。

ただし完全防水ではないので、水分や汚れは早めに拭き取る必要があります。とはいえ、在宅ワーク環境で長時間使用する人には、通気性の良さが嬉しいポイント。もちろん、長時間ゲームをプレイするゲーマーにもおすすめです。

夏場の蒸れを考えると、Boulies Master Rexのファブリック素材がおすすめだと言えるでしょう。とはいえ、高級感や手入れの楽さ（防水性）などを優先するなら、PUレザーも選択肢に上がります。

ヘッドレストは質感が心地よい

Boulies Master Rexはヘッドレスト部分だけ、ビロードのような質感の異なる素材が採用されており、触り心地も良い印象です。

ヘッドレストは頭部～首筋を預けるので、もっとも肌が触れやすい部分でもあります。Boulies Master Rexのヘッドレストは長時間体を預けていても違和感が起こりにくく、エアコン暖房MAXで使っていても首筋に蒸れを感じる心配はありませんでした。

また、高さや位置も柔軟に調整しやすいので、「もうちょっと下まで調整できたら…」といった調整範囲で合わせにくいトラブルを解消しやすいのも魅力です。

上下前後に調整できる高機能ランバーサポート

今回、Boulies Master Rexのレビューで一番おすすめしたいのが上下前後に調整できる高機能ランバーサポートです。長時間座るうえで、腰のサポート力はもはや欠かせません。Boulies Master Rexの背もたれには、上下・前後の4方向に調整できる押出型ランバーサポートが内包されています。

Boulies Master Rexには、背もたれ左右に上記のようなレバーがついており、この部分を操作することで好みの位置にカーブ感を調整できるのが魅力です。

推奨身長155〜180cmという幅広い体格に対応するため、個々の腰椎のS字カーブに合わせて細かく調整可能。実際に調整してみると、腰のカーブにぴったりフィットする位置を見つけられました。

人間工学に基づいた設計で、デスクワーク8時間を超える長時間着座時も、ランバーサポートで負担を軽減してくれます。デスクワーク中心の生活をしている人にとって、この調整幅の広さは大きな安心材料になるといえるでしょう

細かく調整できる4Dアームレストでさまざまな体格にフィット

Boulies Master Rexには、細かく微調整できる4Dアームレストがついているのも、レビューで特筆したいポイントです。同価格帯のオフィスチェア・ゲーミングチェアには、一般的に3Dアームレストがついているのが多くなっており、モノによっては高さ・前後しか対応していない製品もあります。

一方で、今回レビューで紹介しているBoulies Master Rexのアームレストには「高さ・前後・左右・角度（首振り）」の4箇所まで微調整できるのが魅力です。

たとえば、通常のデスクワークではまっすぐに。ペンタブやキーボードなど幅のある作業をするときは開いた状態。前傾で集中する時は閉じた状態など、作業時のニーズに応じて細かく調整が可能です。

少しわかりにくいですが、前後にスライドもできるため、利用者の体格に応じてアームレストの理想的な位置も調整が可能。

さらに、デスク天板と干渉しにくい効果も期待できます。

また、アームレストそのものを左右にスライドできるのも魅力です。大柄な人にとって「アームレスト幅が窮屈」と感じるようなシーンでも、サイズ感を微調整できます。

また、先述した通り取付時にも幅を調整できるので、アームレストの幅に関してはほとんどの人にフィットすると言えるでしょう。

あぐらをかける十分な座面の広さと座り心地

Boulies Master Rexには、あぐらをかけるほど十分広い座面が用意されています。

座面にはモールドウレタンが使用されており、型くずれしにくい＆程よいフィット感も相まって、快適な座り心地を長期にわたって保ちやすいのが魅力です。ただのウレタン素材とは違って、「へたってしまう」リスクを減らせます。

リクライニング幅が十分にある

Boulies Master Rexは、最大で13段階、165°までリクライニングできる機能が搭載されています。

ロッキングの15°とフットレストで寝られる椅子に

Boulies Master Rexには、リクライニングの165°＋ロッキング15°で、ほぼフルフラットリクライニングに近い、水平になる機能が搭載されています。そのため、椅子に座ったまま仮眠を取ることも可能です。

特に、魅力的なのがフットレストが搭載されている点です。

フットレスト＋ロッキング15°＋リクライニング165°を合わせると、完全に寝られる椅子に変化します。また、フットレストの引き出しにはカチカチといった音も出ず、スムーズに出し入れできるのも魅力です。

ロッキングは、座面右下にあるレバーを前後することで固定することもできます。

また、座面下のロッキング反力調整レバーを時計回り・反時計回りに回すことで、ロッキングの強弱も変更が可能。「腰掛けるだけでロッキングで倒れてしまう」といった体格の大きな方は、レバーで調整することで体格に見合ったロッキング反力へ調整できます。

もちろん、レバーひとつでロッキングの有無も調整できるので、「普段はゆったりロッキング」「集中したい時はロッキングをオフ」といった変更も可能です。

Boulies Master Rexを使って気になったポイント

Boulies Master Rexのレビューでは、割引約3万円台で購入できるスペックとは思えないほど、充実した機能性がとても魅力的でした。

しかし、いくつか気になったポイントがあるのも事実です。ここでは、Boulies Master Rexのレビューで気になったポイントを紹介します。

組み立てが必要

Boulies Master Rexは組立品です。そのため、、自分で組み立てなければなりません。簡単な説明書があり、ネジ等もまとまっているとはいえ、組立所要時間は45分程度掛かりました。

また、座面＆背もたれを組み立てた後、持ち上げてガスシリンダーに載せる工程があるため、特に力に自身のない方は一人で組み立てると大変な思いをする可能性も。

多くのオフィスチェアでは、基本的に二人からの組み立てを推奨しています。一人でも組み立てはできたものの、「大変かも」といったポイントをご留意ください。

W/Rファブリックは防水ではない

Boulies Master Rexは撥水性のあるファブリックを利用しており、水をパッと弾いてくれる効果が期待できます。しかし、完全な防水ではありません。万が一水分や汚れが付着してしまった場合は、早めの拭き取りが必要です。

もし、普段から飲み物をこぼしてしまっている！という方は、PUレザーのモデルをおすすめします。

また、張り地にちょっとしたヨレがあるのも気になりました。とはいえ、座り心地にはほとんど影響しません。

ロッキングの調整レバーが硬い

Boulies Master Rexのレビューで紹介した通り、多くのチェアと同様、ロッキングの反力調整レバーが座面下にあります。しかし、このレバーがめっっっっちゃくちゃ固いです！

時計回り・反時計回りでロッキングの強弱を調整できるものの、「これが限界なのかな…？」→「座ってみてもあんまり変化感じないな」→「なんか思いっっっっっきり力入れたら周り始めた」と、調整が少しむずかしく感じました。

ただ、ロッキングの反力はそう何度も調整するものではありません。一度調整すれば、後はサイドのレバーで固定の有無を変更できるので、そこまで大きな問題ではないでしょう。

ロッキングでアームレストが天板にぶつかるリスク

Boulies Master Rexのレビューで一番気になったポイントが、アームレストが座面ロッキングと連動してスライドしない点です。

つまり、ロッキングで背もたれに体を預けると、座面前方が持ち上がり、アームレストも前方部分が上がることでデスク天板とぶつかります。

ここに手を入れていると、以下のように指が容易に挟まってしまうのがネックです。

さらに、指が挟まらなくてもロッキング時に天板とぶつかるので、デスク天板に入り込むような位置まで椅子を入れてゲームをプレイしている人やデスクワークしている人は要注意！アームレストと天板の両方を痛めてしまいます！

自分に合った椅子の条件を自動計算ツールでチェックしよう

ゲーミングチェアの多くはエルゴノミクス（人間工学）デザインに則って製作されています。そのため、通常のオフィス椅子よりも身体が疲れにくい点がメリットです。

ただし、自分の体格に合っていないゲーミングチェア＆デスク環境だとまったく意味をなさない点に注意しましょう。

「一般社団法人日本オフィス家具協会」より公開されている計算式を用いたツールをご用意しましたので、ぜひご利用ください。

自分に合った椅子の条件をチェック

新しいゲーミングチェアを購入したときは椅子の高さに十分注意しましょう。

自分の体格にベストマッチした椅子の条件は以下のとおりです。

Boulies Master Rexの使用感レビュー｜感想・評価まとめ

結論：Boulies Master Rexは長時間着座で仕事や趣味をする人にめちゃくちゃおすすめ！

Boulies Master Rexは、165°リクライニング・収納式オットマン・4方向調整式ランバーサポート・モールドウレタン座面という充実した機能を、割引3万円台、定価6万円台で実現した優秀なチェアです。

在宅ワークが増えた今、デスクワークから仮眠まで1台でこなせるのは大きなメリット。特に腰痛対策や長時間座っても疲れにくい設計は、健康志向の人にとって魅力的だと言えます。

組み立ての手間やロッキング時のアームレストなど気になる点もありますが、この価格帯でこの機能性は破格です。長時間座る環境を整えたい人には、間違いなくおすすめできるチェアと言えます。